ハーマンミラー「エンボディチェア」を5年使って分かったこと

エンボディチェア
ハーマンミラーのエンボディチェアを購入してから、もう5年が経ちます。
「30万円近い椅子を買って後悔しないか?」と当時かなり悩みましたが、結論から言うと後悔はゼロ。むしろ買って正解だったと思っています。
ただし、正しい調整ができていなかった最初の頃は、正直「なんか思ってたより疲れるな」と感じた時期もありました。
高い椅子なのに疲れる、というのはほぼ確実に調整が合っていないせいです。
この記事では、5年間のゲーム用途での使用感と、エンボディチェアで疲れないための調整方法をメインにお伝えします。
アーロンチェアとの違いやゲーミングエディションとの比較、ヘッドレストについても触れていくので、購入を検討している方はぜひ最後まで読んでいってください。

エンボディチェアの基本スペックとカラー・生地選び

まず簡単にスペックを。
  • メーカー: ハーマンミラー(Herman Miller)
  • 価格: ¥292,600〜(カラー・生地の組み合わせにより変動)
  • 高さ: 985 – 1105mm
  • 幅:750mm
  • シートの奥行き:425 – 480mm
  • シートの高さ:440 – 560mm
  • アームの高さ:560 – 800mm
  • 保証: 12年 ※ガスシリンダーは2年
価格帯は決して安くないですが、12年保証というのは長く使うことを前提とした設計である証拠。
長期的に見ればコスパは悪くないと思っています。
ハーマンミラーの公式サイトはこちら

私が選んだのは「グラファイト×バランス」

私が使っているのはグラファイトカラー×バランス生地の組み合わせです。
グラファイトは少し重みのある暗めの色味で、「これ椅子なの?」という感じのエンボディ独特の機能的な背もたれのビジュアルとよく合っています。
インダストリアルな重厚感があって、個人的にはとてもかっこいいと思っています。
生地の「バランス」は生地に厚みがありクッション性と通気性を両立した素材で、長時間座っていてもお尻が痛くなりにくいのが特徴。
ゲームで2〜3時間座りっぱなしになることが多い私にとってはこれが決め手でした。
エンボディチェア
ひとつデメリットを挙げるとすれば、犬の毛がものすごく目立つこと。
うちの犬がよく近くに来るので、毛が生地に付くとかなり気になります。
ペットがいる方は生地選びで迷ったときに頭に入れておいてください。

エンボディチェアは「調整」が命。疲れにくくなるセッティング方法

エンボディチェアは機能がたくさんある分、調整が合っていないと実力が出ません。
購入直後に「なんか疲れるな」と感じた場合はほぼここが原因です。
私が5年かけて辿り着いた調整方法を紹介します。

1. リクライニング(チルトテンション)は強くしすぎない

エンボディチェア
背もたれの反発が強すぎると、体を預けるたびに筋肉で無意識に抵抗してしまって逆に疲れます。
「少し体重をかけたら優しく背中を押してくれる」くらいの強さに設定するのがベスト。
体重が軽めの人は特に弱めにしておくと楽です。

2. ロッキングは「少し後傾ぎみ」に固定する

エンボディチェア
完全に座面を水平にしてしまうと前傾姿勢になりすぎて腰への負担が増えます。
ロッキングを使って座面をほんの少しだけ後ろに傾けると、自然に骨盤が立って腰が楽になります。
エンボディチェア

3. 高さ調整はデスクに合わせてフットレストを活用する

デスクの高さに対して椅子が低すぎると腕が上がってしまい、高すぎると肩が詰まります。
私はデスクの高さに合わせて椅子の高さを決めたあと、足が宙に浮く分をフットレストで補う形にしています。
床にしっかり足がついた状態を作るのが大事です。
筆者はボーダレスというメーカーのフットレストを愛用しています。
適度なクッション性で足が疲れにくいです。
ボーダレス フットレスト

4. 背もたれは90°より少し寝かせる

エンボディチェア
背もたれをまっすぐ立てて座ると、長時間で腰や背中に張りが出てきます。
90°から少し後ろに倒した角度(体感で5〜10°くらい)に設定すると、背もたれに体を預けやすくなって疲れにくいです。

5年間ゲームで使い続けた使用感

主な用途はゲームで、毎日2時間以上、多い日はそれ以上座ることもあります。
一番実感しているのは、長時間座っていても疲れにくいこと。
エンボディチェアの背もたれは「ピクセル構造」と呼ばれる細かいパーツの集合体で、体を動かすと背もたれがそれに追従してくれます。
前傾みになったり、少し横に向いたりしても背中からサポートが離れないので、ゲーム中に体を動かしても「サポートされてる感」が途切れないんですよね。これが地味にすごく快適です。
もうひとつ気に入っているのが、背もたれのデザインがカッコよく機能的であること。
エンボディの背もたれはメッシュが張ってあるわけではなく、独特の骨格構造が見えているような形状をしています。
見た目がオープンなので、ゲームで負けてイライラしたときに肩を回したりストレッチしたりしやすくて、リフレッシュしやすいです。(地味に大事)

アームレストカバーは必需品

ひとつ注意点として、エンボディチェアのアームレストは傷がつきやすいです。
リクライニング時にデスクの角にアームレストをぶつけやすいです。
で、アームレストカバーを購入したらこれが大正解。
手触りが改善されて快適さが増したし、今後の傷対策にもなりました。
アームレストカバーについては別記事で詳しく紹介予定なので、気になる方はそちらも見てみてください。

アーロンチェアとエンボディチェア、どっちを選ぶ?

アーロンチェア
ハーマンミラーを検討する際に「アーロンと比べてどう違うの?」という疑問はよく聞きます。
私は現在もアーロンチェアを仕事用として所有・使用しているので、実体験ベースで比較します。
エンボディチェアアーロンチェア
背もたれの素材ファブリックペリクル(メッシュ)
サポートの方向性体の動きに追従・開放感姿勢をホールド・矯正
向いている用途ゲーム・リラックス・長時間の思考作業書き物・集中したキーボード入力
通気性生地によるが普通(バランスはまずまず)メッシュなので高め
見た目の印象機能的・インダストリアルシンプル・オフィス向け
向いている姿勢後継姿勢前傾姿勢
アーロンチェアは「正しい姿勢に強制くれる」という感じのサポートで、前傾チルト機能もあって集中して何かを入力したりするのには向いています。
体をしっかりホールドしてくれる分、ゲームなど多少姿勢が変わったり、長時間座る用途だとエンボディのほうが自然です。
筆者の場合、ゲームメインの用途ならエンボディ、デスクワーク中心ならアーロン、という選び方がわかりやすいと思います。
アーロンチェアを紹介している記事はこちら
アーロンチェア グラファイト vs カーボン 違いを徹底解説【実機レビュー】 アーロンチェアのグラファイトとカーボン、どっちを選べばいい? 身体にフィットするワークチェアが欲しい 在宅勤務で腰痛...

エンボディゲーミングチェア(ロジクールGコラボ)との違いは?

「エンボディゲーミングチェア」はハーマンミラーとロジクールGのコラボモデルで、価格は¥305,800〜とエンボディチェア通常モデルより若干高め。
通常モデルとの主な違いは座面にあります。
ゲーミングエディションは座面に凹凸フォーム層を追加した「ゲーミングシート」を採用しており、さらに銅線を組み込んだ「クーリングフォームテクノロジー」によって熱がこもりにくい設計になっています。
エンボディチェア(通常)エンボディゲーミングチェア
価格¥292,600〜¥305,800〜
座面標準ファブリッククーリングフォーム追加
放熱性生地依存銅線入りで熱を逃がしやすい
カラーバリエーション豊富ゲーミング向けカラーに限定
長時間ゲームをしていて「座面が蒸れるのが気になる」「カラーリングや見た目が好き」「ロジクールが好き」という方はゲーミングエディションを検討してもいいかもしれません。
私は通常モデルのバランス生地で今のところ不満はないですが、夏場は多少蒸れが気になる場面も。
カラーの選択肢を重視するなら通常モデルのほうが幅があります。
エンボディゲーミングチェアの公式サイトはこちら


ヘッドレストはあったほうがいい?

エンボディチェアにはサードパーティ製のヘッドレストがあります。
これについてよく聞かれますが、個人的にはなしのほうがおすすめです。
エンボディは基本的に仕事をするワークチェアなので、ヘッドレストをつける前提で設計されていません。
座りながら適度に身体を動かすことで長時間作業やゲームに集中できます。ヘッドレストがあると身体を動かす際に邪魔になります。
ただし、映画鑑賞や音楽を聴きながらのんびりしたいといった場面では頭を支えてもらえて便利、という意見もあります。
そのような用途も視野に入れているのであればアリでしょう。
自分のメイン用途が「動かしながら長時間座る」なら不要、「リクライニングしてゆっくり過ごす」時間が多いなら検討、という感じで考えてみてください。

購入前に実店舗で試座を。ただし「知識ゼロ」で行くのはNG

エンボディチェアを買う前に、実店舗での試座は強くおすすめします。
ただし、ひとつ大事なことを伝えておきたくて。
「とりあえず座ってみよう」と何も知らない状態で行くと、調整の仕方がわからないまま「まあこんなもんか」で終わってしまいます。
この記事で紹介した調整ポイントを頭に入れた上で、実際にショールームで自分に合った設定を試してから判断するのがベストです。

まとめ:エンボディチェアは「調整ができてはじめて本領を発揮する椅子」

5年間使い続けてきて、エンボディチェアは本当に良い椅子だと思っています。ただ、調整をしっかりやらないと宝の持ち腐れになってしまうのも事実。
特に「疲れる」と感じている人は、まず今回紹介した4つの調整ポイントを試してみてください。これだけで快適さが全然変わります。
ゲームメインでいい椅子を探しているなら、エンボディチェアは間違いなく選択肢に入れる価値があります。